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「転籍制限」で議論が続く、技能実習制度の在り方

更新日:2023年11月27日

外国人労働者に係る「技能実習制度」の在り方をめぐって、有識者による懇談会での議論が続いていますが、焦点の一つが、技能実習生の人権保護に関して海外からの批判がある「転籍制限」をどうするかという問題です。


当初の最終報告のたたき台では、本人の意向による転籍の場合には「就労した期間が1年を超えていること」が条件の一つとされていましたが、直近の懇談会では、この「1年」を原則としながらも、次の要件をいずれも満たす場合には「1年超から2年までの範囲」も認めるという案に修正が図られています。


(1年超2年までとする条件案)

(ア)当該分野の業務内容に照らし、計画的な人材育成の観点から、1年を超える期間、同一の受入れ機関での育成を継続する必要があると認められること


(イ)受入れ機関に対し、就労開始後1年を経過した後には昇給その他待遇の向上等を義務付けること

なお、当該期間の設定については、業界団体等の意見を踏まえ、政府が判断することとされています。


この修正は、技能実習生を受け入れる企業や地域からの一律1年とすることへの不安の声に配慮したものと言えそうです。


この「転籍制限」問題についてはこれからも議論が深められそうですので、引き続き注目していきたいと思います。


【追記】2023.11.27

11月24日に「最終報告書案」がまとめられました。

それによると、「4 新たな制度における転籍の在り方」の項で、


(本人の意向による転籍)

③上記 ② の場合以外は 、計画的な人材育成の観点から、3年間を通じて一つの受入れ機関において継続的に就労を続けることが効果的と考えられるものの、 以下の要件をいずれも満たす場合には、本人の意向による転籍も認める。


ア  同一の受入れ機関において 就労した期間が1年を超えていること


イ 技能検定試験基礎級等及び 日本語能力A1相当以上の試験( 日本語能力試験 N5 等) に合格していること


ウ 転籍先となる受入れ機関 が、 例えば 在籍している外国人のうち転籍してきた者の占める割合が一定以下であること 、転籍に至るまでのあっせん・仲介状況等を確認できるようにしていることなど 、 転籍先として適切であると認められる一定の要件を満たすものであること


としたうえで、


「10 その他(新たな制度に向けて)」の項で、


②政府は、 現行制度を利用している外国人や受入れ機関等に不当な不利益を生じさせず、

また、制度の移行による急激な変化を緩和するため 、 本人の意向による転籍の要件である同一の受入れ機関での就労期間(上記4の提言③ ア) について、当分の間、受入れ対象分野によっては1年を超える期間を設定することを認めるなど、必要な経過措置を設けることを検討する 。


としています。


原則1年は維持されたものの、経過措置として1年超も認められ、また、経過措置の終期も明らかにされていないなど、今後の議論に委ねた部分も多い内容となっています。


今後も注目していきます。


‣最終報告書案(出入国在留管理庁ホームページ)

・概要版:

・本文:


ではまた!




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